建売住宅は、完成した状態の物件を購入するため、そのまますぐに生活できると思いがち。
けれども実際は、網戸やテレビアンテナといった各種設備が標準仕様外のオプションとなっているケースが多く、購入後にオプションの取り付け工事が必要になります。
いざ新居に引っ越してから「○○が付いていない!」と焦ることがないよう、生活に欠かせないオプション設備を見ていきましょう。
●重要度★★★…ないと困る!設備
・網戸
換気・通風のために窓を開ける際、網戸があれば虫やホコリが室内に侵入するのを防ぐことができます。
窓に合わせた形状・サイズのほか、フレームの色も多彩なので外観デザインに合わせて選ぶことが可能。虫よけ効果のある網や、ペットがツメで引っ搔いても破れにくい網などもあります。
・テレビアンテナ
日常的にテレビを視聴する家庭なら必須の設備。屋根の上に設置される魚の骨のような形状の「八木式アンテナ」や、壁面に設置される薄型の「デザインアンテナ」、ポール型の「ユニコーンアンテナ」などの種類があります。
また、テレビアンテナを設置せずにケーブルテレビや光回線でテレビを視聴することもできます。
・カーテンレール
賃貸住宅では当たり前のように付いているカーテンレールも、建売住宅だとオプションとして別途取り付け工事が必要です。
一般的な「機能性レール」のほかに、デザインや素材が豊富でインテリア性が高い「装飾レール」もあるので、部屋のイメージに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
・カーテン
カーテンがないと、室内のようすが外から丸見えになってしまうので、引越しまでに準備しておきましょう。
気に入った色柄やサイズのカーテンをオーダーする人も多いですが、オーダーメイドカーテンは注文から納品まで時間がかかるため、余裕を持たせたスケジュールで注文することをおすすめします。
・照明(取り付け式のもの)
天井に直接取り付けるシーリングライト、壁や柱に取り付ける補助照明のブラケットライト、部分照明のスポットライトなどがあります。
キッチンや勉強部屋は明るい昼白色の照明で手元を照らし、リラックスして過ごすリビングなどは温かみのある電球色の照明を配するなど、部屋の用途に合わせて適切な明るさや色の照明を選びたいものです。
・エアコン
室内を快適な温度に保つ生活必需品。酷暑の夏や寒さの厳しい冬に引越しをするなら、なるべく引越し前にエアコン取り付けを済ませておくとよいでしょう。
建売住宅の場合、取り付け工事に必要なスリーブ(配管用の穴)やコンセントは既に設置されています。
・物干しアイテム
洗濯物をバルコニーや室内で干す場合は、専用の物干し金具や物干し竿が必要となります。
物干し金具は、バルコニーの手すりに固定するタイプや軒天に吊り下げるタイプ、室内の下地のある天井に直接取り付けるタイプなどがあるので、洗濯物を干したい場所や用途に応じて選びましょう。
金具のタイプによっては、取り付けの際に下地の補強工事などが別途必要になることもあります。
●重要度★★…あると便利!な設備
・フロアコーティング
フローリングの床にコーティング剤を塗装することをフロアコーティングといいます。フロアコーティングをするとキズや汚れがつきにくくなりますが、
フローリングの風合いや肌ざわりが変わってしまうので、素材感を大事にしたい無垢フローリングなどではフロアコーティングをあえて採用しない選択肢も。
・カップボード
キッチンに据え付け型のカップボードがあれば、食器や調理器具をすっきりと収納できますし、置き型の食器棚よりも見た目やデザインに統一感が出るのでおすすめです。
キッチンの色やテイストに合わせるのはもちろん、収納量や機能面なども比較して、お気に入りのカップボードを選びましょう。
・カーポート
カーポートとは柱と屋根だけの簡易な車庫のことで、雨風や紫外線から愛車を守りつつ、雨の日でも濡れずに乗り降りできるのが特徴。三方を壁で囲まれたガレージよりも費用がかからないメリットもあります。
カーポートは建築物の扱いとなるため、設置する際は建ぺい率の算出や建築確認申請が必要です。設置を検討する際は、早めに住宅会社かカーポートの施工業者に相談しましょう。
・サンシェード
直射日光の強いバルコニーや窓にサンシェードを取り付ければ、サンシェードの遮光・遮熱効果によって日差しが和らぎ、快適に過ごすことができます。
また、サイズの大きなサンシェードを選べば、外からの視線を遮る目隠し効果も得られるでしょう。
ホームセンターなどではさまざまな色柄やサイズのサンシェードがあるので、夏の日除けに検討してみるのも一考です。
●新居での暮らしを快適にするために
標準仕様外のオプションには、毎日の生活になくてはならないものから、あれば利便性が高まるものまで、さまざまな設備があります。
建売住宅を購入する際は、どこまでが標準仕様でどこからがオプションになるのかをしっかりと確認し、必要なオプション設備については取り付け工事を依頼しましょう。