「土間」といえば、昔懐かしい日本家屋のイメージが強いですが、最近の注文住宅ではおしゃれな土間のある家が人気を集めています。
建物の中でありながら外のような使い方もできる、便利で多様な土間を自宅に取り入れてみませんか。
●そもそも「土間」ってどんなスペース?
日本の古い農家などに見られる「土間」は、屋内の主に玄関近くに設けられた土足スペースのこと。
屋外から土足で気軽に出入りできるため、農具の手入れや保管をしたり、竈(かまど)を置いて炊事をしたり、近所の人と立ち話をしたりする空間として使われてきました。
土間の床部分を仕上げる素材は、もともとは土に石灰や水を混ぜて固めた三和土(たたき)が使われていましたが、現在はコンクリートやモルタル、タイルなどが一般的。
また、現在の土間は玄関とリビング・ダイニングを結ぶ通路のようになっていたり、リビングと一体になった土間から庭に出られたり…と、多彩な間取りがあります。
●現代の土間のオススメ活用法は?
家の中と外をつなぐスペースとして、さまざまな使い方が楽しめる土間。
その使い方の一例を紹介しますので、参考になさってください。
・くつろげる古民家カフェ風に
土間空間に、カフェテーブルやソファなどの家具や、おしゃれなインテリアをあしらい、落ち着きのある古民家カフェのような雰囲気に。
土間のソファでお茶をしたり、靴を脱いで畳や板敷の小上がりでくつろいだりするのも、カフェっぽい気分を楽しむ演出になります。
レトロな和風はもちろん、和モダン、北欧風、ヴィンテージテイストなど、お気に入りのカフェのテイストでまとめてみましょう。
・ペットと一緒に過ごせる空間
ペットのソファやケージ、キャットタワーなどを土間に置いて、ペットと過ごす空間として使用することができます。
ツルツルと滑りやすい室内のフローリングとは違って、床部分がコンクリートやモルタルの土間は滑りにくいため、ペットが走り回っても大丈夫。また、散歩や外遊びをしたペットの毛や汚れがついても、掃除がしやすいです。
・アウトドア用品の物置として
玄関や駐車スペースからつながる土間は、自転車やバイク、キャンプ用品、子どもの外遊びのなどの収納スペースにもおすすめ。屋外から土間に直接持ち運びができるので、泥やホコリで室内が汚れることもありません。
扉付きの収納シェルフを設けてもよいですが、オープンシェルフで「見せる収納」にすることで、室内のおしゃれなインテリアにもなります。また、土間のスペースに余裕があれば、手入れやメンテナンスも行えます。
・DIYなど趣味の作業場にも
土足でラフに使用できる土間は、多少の汚れなら気にならず、掃除もしやすいので、DIYなどの作業場に適しています。
工作や修繕、絵画の制作などのほか、鉢植えを並べて、土間ガーデニングを楽しむのもいいですね。家族の趣味の場として、土間を活用してみましょう。
●土間を設けて住まいにメリハリを
土間は、家の中と外をゆるやかにつなぎ、家族のくつろぎや趣味の場として使える便利なスペースです。
我が家に合った使い方で、土間のある暮らしを楽しんでくださいね。