なにかと分かりづらい不動産や住宅の専門用語。その中でも、土地にまつわる用語をピックアップして解説します。
●風致地区(ふうちちく)
風致地区とは、自然の景観を維持するために、建築や樹木の伐採などが制限される地域です。
公園、川、寺社の近くなどが風致地区に指定されることが多く、都市でありながら豊かな自然が残る良好な住環境となっています。
その反面、自然の景観が損なわれないよう、風致地区の区域内で家を建てる際は通常より建ぺい率の規制が厳しく、建物の高さ、外壁から敷地境界線までの距離、建物の色などにも厳格な制限が設けられています。そのため、まとまった広さの敷地がないと建てられなかったり、思うような外観の色にできないといった可能性もあります。
家を建てたい土地が風致地区かどうかは、自治体の窓口やWEBサイトで確認できます。自治体や地区によって制限の内容が異なるため、事前にチェックしておきましょう。
●埋蔵文化財包蔵地(まいぞうぶんかざいほうぞうち)
埋蔵文化財包蔵地とは、昔の住居跡や石器、土器などの文化財が地中に埋蔵されている土地のことです。
埋蔵文化財包蔵地は国内の各地に見られ、文化庁WEBサイトによると約46万カ所にのぼるとされています。ですから、埋蔵文化財の上に家を建てて住むことはそれほど珍しいことではありません。
家や土地を購入する際、その土地が埋蔵文化財包蔵地であると分かっている場合は、事前に不動産会社から説明があります。
実際に埋蔵文化財包蔵地で建築工事などを行うときは、着工60日前までに教育委員会への届出が必要です。教育委員会では、地中の埋蔵文化財の取り扱いについて協議を行い、必要があれば現地で発掘調査を行います。発掘調査には数カ月を要することもあるため、工事期間は余裕を持たせておくのがよいでしょう。
場所によっては、埋蔵文化財包蔵地に該当しないと思われていた土地で、工事中に新たに土器や石器といった埋蔵文化財が出土することもあります。この場合も教育委員会への届出が必要となり、その後は協議・発掘調査のために工事が中断されるため、工期が延びてしまうのは避けられません。
なお、発掘調査にかかる費用は原則として事業者が負担するか、個人住宅なら国や自治体の補助金制度があるため、土地所有者の負担はありません。
とはいえ通常の土地より発掘調査が必要な分、時間も手間もかかりますので、事前に不動産会社に相談することをおすすめします。
●市街化調整区域(しがいかちょうせいくいき)
都市計画法で決められた都市計画区域の区分において、住宅・商店・オフィスなどを建築して街づくり(=市街化)を進める「市街化区域」に対して、街づくりを抑制する地域として指定されるのが「市街化調整区域」です。
街づくりを抑制する地域のため、市街化調整区域は原則として建物を建築できませんが、自治体によっては要件を満たせば建築できるケースも。
実際、家探し・土地探しをしていると、物件概要に「用途地域:市街化調整区域」と表記された物件を目にすることがあります。
市街化調整区域は、建築に制限がある分、周辺の市街化区域よりも土地価格が安く設定されています。また、基本的に郊外にあるため日当たりのよい広い土地が多く、交通量や騒音も少ないなど、静かで落ち着いた住環境を求める人にも向いているといえます。
けれども、場所によっては上下水道や電気などのインフラが整備されていなかったり、土地の担保価値が低く、住宅ローンの審査に通りにくかったりするリスクがあることにも注意しましょう。
●家探し・土地探しの不安を解消!
不動産・住宅用語は馴染みのないものが多いですが、用語を詳しく知ることで、物件の特徴を押さえやすくなります。詳しい解説などを知りたいときは、お気軽に担当者にお尋ねください。

