住宅の洋風化が進む現在でも、「マイホームに和室を取り入れたい」と考える人は多いです。
和室は、気軽に床に座ったり、横になったりしてくつろげるほか、布団を敷けば寝室となり、来客があれば客間として使用するなど、空間をフレキシブルに使えるのが魅力。
そんな和室のよさを活かしつつ、洋風のインテリアにもなじむ「モダンな和室のつくり方」について説明します。
●モダンな和室とは?
床の間や襖・障子を配した伝統的な純和室ではなく、洋室の床を畳にした洋風和室のこと。
洋風の住まいの中でも違和感なく溶け込み、落ち着いた和の雰囲気やくつろぎを感じられるのが特徴です。
●モダンな和室をつくる3つの要素
・縁なしの半畳たたみ
昔ながらの畳といえば、両端に縁(へり)と呼ばれる布がついた「一畳たたみ」でしたが、現代のモダンな和室は、縁なしの「半畳たたみ」が人気です。
半畳たたみは色やサイズのバリエーションが豊富なので、インテリアのテイストに合わせて選んだりすることが可能。
また素材についても、従来の「い草素材」より手入れがしやすく、カビ・ダニが発生しにくい和紙製や樹脂製のものが多く選ばれています。
・自然素材のインテリア
日本の伝統的な自然素材である木・土・石・和紙・竹・籐などのインテリアは、和室との相性が抜群。
これらの素材は、自然のあたたかみが感じられるのはもちろん、シンプルですっきりしたデザインの家具や雑貨が多いため、モダンながらも、どこか落ち着いた印象の部屋になります。
・壁紙(クロス)
従来の土壁で仕上げる和室も魅力的ですが、現代のモダンな和室の場合、色・デザインの種類が豊富な壁紙(クロス)を用いるケースが多いようです。
使用する色味は、白・黒・グレーなどのニュートラルな色や、ブラウン・グリーンなどのアースカラーを基調にし、色を抑えてまとめるのがポイントです。
壁の一面のみ、アクセントクロスとして紅や藍といった印象的なカラーを取り入れても、しっくりと部屋になじみます。
●独立した一室でも、畳コーナーでも
マイホームに和室を設ける場合、独立した一室を和室とするだけでなく、リビングの一角にラグのように置き畳を設置したり、小上がり風の「畳コーナー」をつくるのもおすすめです。
古き良き和の伝統を大切にしながら、現代のライフスタイルに対応したモダンな和室でゆったりと過ごしてはいかがでしょうか。