一生の買い物と言われる高額なマイホーム。「絶対に失敗したくない!」というあなたのために、成功に導くポイントを家探しの序盤編・中盤編・最終編の3回に分けて解説します。
第3回目は、家探しの最終編。理想のマイホームに向かって、ラストスパートをかけましょう。
●ポイント1
「条件交渉は購入が決まってから」!
これはと思う物件が見つかっても、価格などの条件面が合わないときは、売主に交渉するのも一考です。
条件交渉は、基本的に物件の購入申し込みと同じタイミングで行います。新築の売り出し直後の物件や、競争相手の多い人気物件などでは値下げの交渉が難しいケースもありますが、まずは交渉ができるかどうか、仲介役のアドバイザー(営業担当者)に問い合わせてみましょう。
また、値下げの交渉だけでなく、設備や引渡し時期の交渉ができる場合もあります。こちらの要望がすべて通るとは限りませんが、少しでも有利な条件でマイホームを購入できるように、アドバイザーに相談してください。
●ポイント2
「近隣の事件事故、災害履歴を調べてもらう」!
その物件で、過去に人の死にかかわる事件や事故があった「ワケあり物件(心理的瑕疵物件)」の場合、購入の判断に重大な影響を及ぼす可能性があるとして、不動産業者は購入希望者に事前に告知することが国土交通省のガイドラインで定められています。
ただし、心理的瑕疵物件の定義は曖昧で、どこまでを「ワケあり」と感じるかどうかは人それぞれ。もしも気になるようなら、その物件はもとより、近隣の事件事故も契約までに調べておきましょう。
地図や所在地からワケあり物件を検索できるインターネットのサイトもありますが、不動産事業者のアドバイザーに問い合わせると、より正確な情報が得られます。
たとえば
・近隣に自殺・他殺、事故死、孤独死のあった物件があるか
・近隣に墓地など嫌悪施設があるか
・近隣に反社会的勢力(暴力団)の施設などがあるか
…といった情報も調べてもらえます。
また、ワケあり物件と併せて、過去に災害があった近隣の立地などもアドバイザーに調べてもらいましょう。
災害リスクを知る手段としては各自治体が発行する「災害ハザードマップ」が知られていますが、ハザードマップが災害発生時に危険が高いと想定されるエリアを地図上に示しているのに対して、災害履歴は過去の災害で実際に被害が生じた場所と被災状況をまとめているため、より危険性を認識しやすい特徴があります。
住み始めてから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、購入前にしっかりと情報を集めておくことは大切です。
●ポイント3
「最終判断は、10年後の我が家をイメージ」!
これから長期にわたって住むことになるマイホーム。長く満足して暮らすには将来を見据えた検討が欠かせませんが、たとえ35年ローンを組んでも、35年後の我が家のようすを想像するのは難しいものです。
そこで、マイホームを購入する最終判断は、「購入から10年後、この家を買ってよかったと思えるかどうか」を基準に家族で話し合ってジャッジすることをおすすめします。
10年後なら、未就学の子どもが小学校→中学校→高校へ進学し、親自身も仕事や働き方のプランを想像しやすいでしょう。そんな10年後のものさしで、成功と思える物件を選びたいものですね。
●家探しの不安を解消!
なにかと手続きや準備が必要となる家探しは、行き当たりばったりで進めてしまうと、迷いや不安が生じてしまう可能性も…。
家探しの手間をなるべく減らしつつ、満足のいくマイホームを手に入れるためにも、家探しのポイントを押さえておきましょう。