「ガレージハウス」とは、居住する建物の一部にガレージを組み込んだ住まいのこと。建物内にクルマやバイクを格納できるため、愛車を風雨から守れる、盗難や車上荒らしの心配がない…など、多くのメリットがあります。
とはいえ、カーライフのスタイルは人それぞれですから、自分や家族に合ったガレージハウスを建てないと、使いづらさや不満を感じやすいのも事実。
せっかくのガレージハウスが後悔につながらないよう、ガレージハウスを建てるときに気を付けたいことや注意点を見ていきましょう。
●ガレージの広さは?
建物の中に、居住スペースとガレージが同居するガレージハウス。
一度建てると、ガレージの広さを変更することはできないため、適切な広さを確保したいものです。
・クルマの台数、サイズ
国土交通省の「駐車場設計・施工指針」によると、普通乗用車1台分の駐車と乗り降りのために必要な広さは「長さ6.0m×幅2.5m以上」です。
実際にガレージの広さを決めるときは、ガレージに停める台数、車種のサイズはもちろん、将来の増車や買い替えによるサイズアップの可能性も考えて、スペースに余裕を持たせておきましょう。
・ガレージの用途も考える
ガレージにクルマを停めるだけではなく、バイクや自転車を駐輪したり、趣味のDIY作業、楽器演奏、BBQなど趣味のスペースにしたり、アウトドア用品などの物置きなどに利用するなら、そのスペースも必要です。
ガレージハウスを検討する際に、家族で「ガレージでやりたいこと」を話し合っておくと、用途に見合った広さを確保しやすくなります。
●ガレージから室内への動線は?
ガレージと室内の行き来をスムーズにするために、ガレージから直接、室内へつながる出入口があると便利です。
出入口のつながる場所によって、暮らしやすさも変わってくるので、自分や家族のスタイルに合った動線を選びましょう。
・ガレージから玄関へつながる動線
玄関に2カ所のドアがあって、1つは屋外、もう1つはガレージと行き来できるようになっている間取りです。
それぞれのドアを間仕切り壁などでゆるやかに区切り、屋外とつながるドア側を来客用として、ガレージとつながるドア側を家族用とする2way仕様の玄関にすることもできます。
・ガレージからキッチンへつながる動線
ガレージのドアから、直接キッチンやパントリー(食糧庫)と行き来ができる間取りなら、買い物の荷物をサッと運び入れることができます。
週末などにまとめて食材を購入することが多いご家庭なら、こちらの動線もおすすめです。
・ガレージからリビングへつながる動線
ガレージと隣接するリビングに掃き出し窓を設けて、ガレージとリビングを行き来できるようにします。
気軽にクルマの手入れやメンテナンスを楽しみたい方や、リビングでくつろぎながら愛車を眺めたい方に人気の間取りです。
●我が家にぴったりのガレージハウスを!
「ガレージハウスは便利」という印象が強いですが、ガレージハウスの楽しみ方は家庭ごとに異なります。
我が家にぴったりのガレージハウスを建てるには、各社の施工事例をチェックして、ガレージハウスのイメージを固めたり、間取りの傾向をつかんだりするとよいでしょう。
気に入った施工事例があれば、その画像を設計担当者に見せるとイメージを共有しやすくなります。